NHK杯石井ー谷川戦レビュー 一手得する手筋
日曜日のNHK杯は石井四段の圧勝でした。私もよく経験する戦型でしたので非常に勉強になりました。
<図からの指し手>
▲9七桂 △4五歩
▲2二角成 △同飛
▲6六角
先手の理想型は▲66角〜▲77桂から▲85桂と跳ねて9筋を狙うものですが、
ここで▲97桂として後手に45歩を突かせると▲66角の一手を得できるのですね。
この手筋は知りませんでした。後手に穴熊に組まれていますが、先手の攻撃型が理想型で先手作戦勝ちになりました。
<図からの指し手>
▲7七角 △2三飛
▲8五桂 △7四歩
▲7五歩 △8四歩
ここで私はてっきり▲66角として攻めるのかと思ったのですが、すぐに▲66角だと△26歩 ▲同歩 △65銀があるんですね。(▲97桂なので ▲65桂とできない)
<図からの指し手>
▲8五歩 △同歩
▲6六角 △7五歩
▲8五飛 △7四金
▲3三角成
△84歩型で△83金と受けられて経験上これは攻めづらいと思っていたのですが、待望の▲66角が出て▲33角成であっという間に決まってしまいました。プロの将棋でこんなにきれいに決まったのは初めて見ました。対穴熊の向飛車は苦手意識全くなかったですがやはり有力ですね。
▲97桂、△26歩からの十字飛車、▲85歩△同歩▲66角からの決め手と非常に勉強になる一局でした。