詰ますか詰めろか受けるか
終盤の鉄則は①相手玉が詰むか?→②自玉詰まないか?→③相手玉に詰めろがかかるか?→④自玉に詰めろがかかるか?の順に考えると本に書いてありますが、これがなかなかできません。
図は矢倉の終盤戦です。(後手が私です。)
本譜の進行
自玉は金二枚で守っていて固く、攻め駒も4枚あり勝ちがありそうな局面だと思っていました。
が、どのように詰めろをかけたらよいかわからず、攻め駒を補充してから攻めようと思い、△46銀 ▲同歩 △39角と指しました。
この時点では先手玉に詰めろをかけようかけようとばかり読んでいて、△86飛成とか△89飛成とか△93角とか考えていましたがうまい手が浮かばず。そして相手は▲33歩。
これは取る一手だ、精算したあと金二枚縦に並ぶ形がゼットだと思って△33同桂 ▲同桂成 △同金右と指しましたが、ここでいきなり▲31銀と詰ましに来られました。
相手の持ち駒を見ると金銀銀銀桂香と盛りだくさん・・・・
ああ、やばい詰まされるかもと思い始めた途端に、今頃になって相手玉を詰ます筋を考えはじめます。
「△57角成 ▲同玉 △39角 ▲48合 △同角成で詰むんじゃない・・・?」
しかしとにかく自玉が王手の状態なので
△31同玉 ▲42銀 △同金 ▲22金 △41玉 ▲53桂 △61玉 ▲62銀 と進みました。
あれ?意外と後手玉詰まない?これは先手玉詰めば勝ち?
と思って、△57角成 ▲同玉 △39角だと合駒してくれず▲47玉でダメと気付き△57角成 ▲同玉 △48角 ▲同玉 △67と を読み始めます。
でも玉上に逃げられてだめかな・・・
と思ったところで、△52玉と逃げたのですが、そこでなんと相手の方が時間切れして私の勝ちになりました。
投了図の図6では実は▲61銀不成 △53玉 ▲42龍 以下の詰みがありました。
局後の検討1 即詰みがあった
図3で自玉が危なくなってから慌てて読みだした△57角成からの詰みがありました
図3からの詰み手順 △57角成 ▲同玉 △48角 ▲同玉 △67と ▲37玉 △36金 ▲同玉 △38龍 ▲37歩 △24桂まで詰み
図3で私は全く相手玉を詰ますことを考えていなかった。△57角成▲同玉でダメと判断してしまいました。この手順で勝っていたら気持ちよかったですね。
局後の検討2 桂の犠打で時間を稼ぐ
図2で△39角に変えて、対局中に考えた△89飛成も有力そうだったので検討しました。
図2からの変化 △89飛成 ▲33歩 △84角 ▲75香 △74桂
△74桂を取らないと先手玉は詰んでしまうので先手は▲74同龍と取るしかありません。
そこで△33桂 ▲同桂成 △同金右と手を戻すと、龍がそれて後手玉の詰めろが消えます。
ここで 先手が再び龍を入ると
▲72龍 △74桂 ▲同龍 △95角
で桂の犠打を連発して△95角が詰めろになり後手が勝ちそうでした。
今日の反省
・自玉の安全度にかかわらず相手玉が詰むかをまず考える
・33歩は取る一手ではない。一手の余裕を活かして△74桂の犠打や即詰みを狙う
・金2枚(32金33金)並んだ形はゼットではない
・△74桂の犠打で手を稼ぐ
詰み、詰めろ、受けを使い分ける勉強になった一局になりました。