将棋上達日記(雁木・相振)

将棋24で三段の筆者の対局日誌です。雁木・相振飛車で戦っています。

ゼットを作って一気に寄せる

24高段者対局の観戦から。後手の立場で考えます。
終盤の局面。手番は後手、コマ割は飛銀交換で先手のコマ得。
先手玉は広く後手の持ち駒は角銀のみ。先手優勢だと思ってました。


<図からの指し手>
     △3八角
▲3九飛 △2七角成
▲1四歩 △1八歩
▲1三歩成 △同桂
▲1四歩 △3一歩
▲3四歩


後手は馬を作って1筋攻めを緩和。▲14歩に△31歩と受けるも▲34歩の追撃がきてどうするか。

<図からの指し手>
△3八銀 ▲3三歩成
△3六馬 ▲6八玉
△3九銀 ▲7五角
△3八飛 ▲6七玉
△5八馬 ▲6六玉
△7五歩 ▲同玉
△7四歩 ▲8六玉
△8五歩 ▲9六玉
△6九角


ここで手抜いて△38銀がびっくりした手でした。▲33歩成の瞬間が後手玉
が横ゼットだということでしょうか。
△36馬となり中盤に打った△75桂が働いてきました。
最初の局面では先手がよく思えたのですが、気づいたら後手が勝ってました。
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<勉強になった点>
・△18歩〜△31歩と受けて時間を稼ぎ、▲34歩〜33歩成の隙に先手玉を
 寄せた手。
・△75桂のような王の逃げ道を塞ぐ手が最後に寄せに効いてくる

手番を握りながら駒を捌いて一気に寄せる

24高段を観戦。図は対抗形の中盤戦です。後手の立場で見ます。
コマ割は桂香交換、後手は攻めの桂馬が捌けました。
固さは先手が銀冠でしっかりしています。手番は後手。


<図からの指し手>
△6六歩 ▲同金
△6五香 ▲5五金
△同金 ▲同銀
△4五銀 ▲6一馬
△同銀  ▲6四銀


後手は66歩〜65香で金を攻め相手の手に乗って金銀を捌きました
55銀でなく45銀と桂馬を取り馬取りで手番を握り攻めました。

<図からの指し手>
△6六桂 ▲6三金
△7八桂成 ▲同銀
△7九角 ▲9八玉
△8八金 ▲同角
△同角成 ▲同玉
△7九角


後手は急所の66桂、▲63金に△72金と受ける手しか私は見えませんでしたが
なんと△78桂成から即詰みに仕留めました。

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<勉強担った点>
・相手の手に乗って攻め駒を捌く
 65香車は寄せの拠点にもなった効率の良い手になった
・55銀でなく45銀。馬に当てる先手になるのと、66桂馬が
 厳しい手になるのを見越している
・△65香、△66桂馬、△19竜+角金の持ち駒で先手陣を一気に仕留めた

対局から財産を得る

強くなる人は一局の対局で多くを吸収してどんどん強くなっていく。

強くならない人は対局から何も得ていないから強くならない

一局指して、自分は何を財産として得たのかを考える
よく指す戦法の1つの失敗事例を学んだでもよいし、
終盤で駒得に走って速度計算ができてなかったでもよい

何か得たものはないかを探すことが上達の上で重要だ。

端渡し(端歩の手渡し)が受け将棋の極意か


<図からの指し手>
▲93角成 △同香 ▲94歩 △同香 ▲同香

角香交換の駒損だが、相手は角の使いみちがすぐにない、こちらは9筋から着実な攻めがあり、
相手に攻めを急がせる(受け将棋の自分にとって得意の)展開にできる。

先日のNHK杯でも端渡しが出てきた

<図からの指し手>
▲14歩 △同歩 ▲13歩 △同歩 ▲12歩

玉に向かって駒をすすめる

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<図からの指し手>
△6八角
▲5七銀 △7七角成 ▲同歩 △4五桂 ▲6八銀 △4六歩
▲3九銀 △6五銀 ▲同歩 △3五桂 ▲3六銀 △4七金
▲同銀 △同歩成 ▲同金 △同桂成 ▲同玉 △5七銀
▲9六角

勉強になった点
△45桂〜46歩 
飛成よりも遊び駒の桂馬の活用を優先
78金の両取りかと思ったが、玉に向かって進む46歩。先手も角角飛桂の攻撃力で寄せあいのフェイズ
▲96角 鮮烈な勝負手。96角〜74桂で桂渡すと詰めろという組み立てがすごい。自玉の詰みなしを読みきれていたかはわからないけれども、詰まなかったら詰ませますよというプレッシャーをかけた

強い人は詰めろのかけかたのパターンをたくさん持っている

2019年の振り返り

久々の投稿となってしまいましたが、2019年を振り返りたいと思います。

■2019年成績
68戦 31勝 37敗 勝率0.455
1885⇒1817
2019年 最高R 1982(4/29)

2019年は負け越しとなりました。4月に最高Rを達成して一気に四段が見えてきましたが、
そこから負けが込んでしまいました。
目標の100局も達成できませんでした。

■年度別成績
2013 1/1 1646
2014 1/1 1840
2015 1/1 1762
2016 1/1 1710
2017 1/1 1834
2018/1/1 1635
2019/1/1 1885
2020/1/1 1817

■月別成績
3月 5-3  7月 5-3
4月 3-1  8月 1-3
5月 1-4  9月 3-1
6月 1-5 10月 4-4
  11月 4-7
      12月 4-6
上期 10-13 下期 21-24
月の反省としては5月と6月に大きく負けてしまいました。
年末に対局数を増やしましたが、勝ち越すことはできませんでした。

■戦型別成績

戦型 勝敗
右玉 1-1
四間飛車 8-2
雁木 1-4
雁木75角 1-3
雁木角換 2-4
雁木居角 2-3
雁木五位 0-1
雁木相 2-1
雁木棒銀 1-3
相振向 0-1
相振三引 4-7
相振三間 1-2
相振三浮 3-1
相振中 1-0
振飛車 1-3
対抗形 2-0
時間切れ 1-0
合計 31-37

雁木系 9-19
相振系 10-13

先手 11-18
後手 20-19

今年は雁木の成績がよくなかったです。
棒銀で攻められ薄い玉型で戦い押し切られることが多かったと思います。
先手で大きく負け越したのは集計してみて意外でした。後手の方が自分から動かず粘って指せたのでしょうか。

■今年の反省
・月ごとの反省を途中からしなくなってしまった。
 なんで負けたのかの分析をせず、似たような負けを重ねてしまった。
詰将棋36問、必至6問、凌ぎ6問の勉強が続かなくなってしまった。
<勝ってた時にできていたこと>
・自玉をゼットにして寄せる
・焦らず小さい駒で着実に攻める
・手渡しを怖れない⇔負けてる時は手渡しできず攻めてしまっている

来年も引き続き将棋に楽しく取り組みたいと思います。

3月4月の24成績と勉強振り返り

■2019年の成績
1月 0勝0敗 
2月 0勝0敗 
3月 5勝4敗 R1885→1914 
4月 5勝1敗 R1914→1980
2019年成績 15戦 10勝 5敗 0.66

三段になってから初めての投稿になります。
1月2月はあまり勉強ができず対局を控えてしまっていました。
3月から24の対局を再開していますが好調を維持できています。

■敗局の反省
・自分から動いて負けた(2局)
 作戦勝ちを不意にした、相雁木に37銀から攻めに行って簡単に切り返された
 →自分の戦い方に徹する。自分の将棋は相手の動きに乗じてカウンターしかない。
  不得手な戦い方では勝てない
・同じ形を目指す。(1局)
 雁木vs棒銀の受けでいつもと違う受けをしてしまい失敗した
 経験値を大事にして、同じ形を目指し、悪手を指す確率を減らす

■勝局の良かった点
・持駒の角を受けに使って中盤を優位に進めることができた(2局)
 ディフェンシブに戦ってポイントを積み重ねていく
・小さい駒から使うが身についてきた
 桂馬と香が使える局面で香車を選択できた。
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・悪くなってから自陣に金駒を投入して粘れている
 図の金打ちのように、悪い局面ですぐに潰されず粘り強く戦えるようになってきている
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■3,4月の勉強(休日の)
・5手詰 ×36問
・ひと目の必至 ×6問
・しのぎの手筋200 ×4問〜6問
→この3つができたら対局してよいルールを設定

その他 将棋世界付録詰将棋 森内棋譜並べ

2019年に入ってから、詰将棋・必至問題重視で勉強しています。
棋譜並べはあまりやっていません。
→対局結果が出ているので継続する
いつも長い休みになると棋譜並べをたくさんして負けが込むパターンだったので、
今回のGW休みはこれまでの反省を生かして棋譜並べ後回し、まずは詰将棋と必至問題の優先順位で取り組んでいます。