将棋上達日記(雁木・相振)

将棋24で三段の筆者の対局日誌です。雁木・相振飛車で戦っています。

8月の振り返り

2016年度の成績
勝敗 レート推移
1月 5勝3敗 R1710→1746
2月 5勝3敗 R1746→1789
3月 5勝3敗 R1789→1822
4月 2勝4敗 R1822→1793
5月 5勝3敗 R1793→1825
6月 4勝3敗 R1825→1844
7月 3勝6敗 R1844→1804
8月 5勝3敗 R1804→1852

34勝 28敗
2016年最高R 1888 2016/6/18

8月の内訳

○●○●○○●○
矢倉37銀 1-2  
矢倉その他 0-1 
相振三間  3-0
相振その他 1-0 
対抗型   0-0 
右玉    1-0 
時間切れ  0-0
8月は2つ勝ち越すことができました。
勝ち越しの原動力相振は三間飛車対策です。以前のブログで紹介した一手損高美濃作戦で作戦勝ちできるようになってきました。
三間飛車対策に悩まれている方へ(相振一手損高美濃戦法) - 矢倉相振感想戦ブログ(将棋24)
一方矢倉は脇システム限定で戦いましたが負け越しになりました。経験値を貯める時期だと思って我慢します。

■原因分析
・矢倉序盤で大失敗が1局(5筋から急戦されて潰された)
・脇システムで好調に攻めたあと、受けられて攻めあぐねて負け
・脇システムで相手の反撃に受け間違え負け
→自玉を厚くする、金銀を自玉まわりにペタペタ貼ってがんばる

■9月の戦略(継続)
・経験のある局面に持ち込んで戦う
 矢倉は脇システム、加藤流棒銀で挑む
 相振三間飛車は1手損高美濃で挑む
 右玉は菊水矢倉57銀型で挑む
・終盤粘り強く指す(形勢悪いときに攻め込んでぽっきり負けない。安全第一)

■8月の勉強
詰将棋 840問達成(5手詰ハンドブック1を5周)
詰将棋Tryeveryday 10問達成
将棋世界詰将棋3手5手 10問達成
日曜日の新聞詰将棋(11手) 4問達成
対局結果をノートにメモ 8局達成
棋譜並べ 100局達成
NHK杯観戦 4局達成
ブログ記事アップ 7記事達成

8月は夏休みに特訓と称して詰将棋毎日60問、高速棋譜並べ毎日15局(合計100局)に取り組みました。
特訓の効果を感じられた部分もあったので、また別の機会に報告したいと思います。

NHK杯石井ー谷川戦レビュー 一手得する手筋

日曜日のNHK杯は石井四段の圧勝でした。私もよく経験する戦型でしたので非常に勉強になりました。

<図からの指し手>
▲9七桂 △4五歩
▲2二角成 △同飛
▲6六角

先手の理想型は▲66角〜▲77桂から▲85桂と跳ねて9筋を狙うものですが、
ここで▲97桂として後手に45歩を突かせると▲66角の一手を得できるのですね。
この手筋は知りませんでした。後手に穴熊に組まれていますが、先手の攻撃型が理想型で先手作戦勝ちになりました。

<図からの指し手>
▲7七角 △2三飛
▲8五桂 △7四歩
▲7五歩 △8四歩

ここで私はてっきり▲66角として攻めるのかと思ったのですが、すぐに▲66角だと△26歩 ▲同歩 △65銀があるんですね。(▲97桂なので ▲65桂とできない)

<図からの指し手>
▲8五歩 △同歩
▲6六角 △7五歩
▲8五飛 △7四金
▲3三角成

△84歩型で△83金と受けられて経験上これは攻めづらいと思っていたのですが、待望の▲66角が出て▲33角成であっという間に決まってしまいました。プロの将棋でこんなにきれいに決まったのは初めて見ました。対穴熊の向飛車は苦手意識全くなかったですがやはり有力ですね。
▲97桂、△26歩からの十字飛車、▲85歩△同歩▲66角からの決め手と非常に勉強になる一局でした。

A級順位戦1回戦の感想

私は毎日新聞でA級順位戦の切り抜きをしています。
新聞なので実際の対局からだいぶ時間が経ってしまっていますが、1回戦毎に振り返っていきたいと思います。

A級順位戦一回戦の結果
カード 戦型
×森内ー渡辺○ 矢倉
○広瀬ー三浦× 横歩
×屋敷ー稲葉○ 横歩
×佐藤ー行方○ 矢倉
○深浦ー羽生× 横歩

今期は久保さんが降級してしまったため全員居飛車党のリーグとなりました。
一回戦はいきなり羽生さんが負けるという波乱の展開に。実力者の渡辺さん、行方さんは勝ちました。
戦型では角換わりがなく横歩が3局と多かったです。

1回戦の気になった将棋レビュー

森内ー渡辺戦が最近後手で流行している左美濃急戦になりました。
勝率9割戦法と言われているようで、角道を止めて急戦矢倉を受ける側の私としては森内さんを応援していましたが、結果は渡辺さん勝利になりました。
図は中盤戦です。ずっと渡辺さんが攻めていて森内さんがと金を作って何とか攻め合いに持ち込もうとしている局面ですが、ここから渡辺さんの歩の手筋が炸裂しました。

<図からの指し手>
△7五歩 ▲6六金
△6七歩 ▲同金上
△8五歩  ▲同歩
△8六歩 ▲同銀
△8七歩 ▲9七角
△9五歩



図からすべて歩の攻めで先手陣を崩壊させてしまいました。と金を作らせて、飛車を取らせても後手は美濃囲いの鉄壁なので大丈夫という大局観がすごいですね。
森内さんの急戦対策(▲46銀〜▲55歩)は不発でした。

危機を察知できず負け

図は矢倉脇システムの中盤戦です。
後手が銀交換をした後、▲59角に銀取りを受けた局面です。
<対局中の考えていたこと>
・後手玉を攻める手のみ考えていた
・当初予定は▲26歩から銀を取れると思っていたが、△37歩成〜△36銀で逃げられてしまいうまくいかなそう
→35歩の拠点と持ち駒の銀を生かして崩したいのでまずは5筋の突き捨てを一本いれたい

<図からの指し手>
▲5五歩 △8六歩
▲同歩 △同角
▲同角 △同飛
▲8七歩

▲55歩に手抜きで8筋を攻められてしまいました。角交換になり、▲87歩と受けても十字飛車の筋が見えていて・・・
<図からの指し手>
      △6六飛
▲同金 △3九角
▲6八飛 △5七銀

案の定飛車を切られて△39角と打たれてしまいました。
<図からの指し手>
▲3八飛 △6六銀成
▲3九飛 △6七銀
▲7二飛 △7八銀成
▲同玉 △7七歩

<図3で考えていたこと>
・▲67金と引くか、▲38飛の2択
 △66銀成とされても3枚の攻めならなんとかなるのでは?
 →▲38飛を選択
攻め合いになるかと思ったのですが・・・
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図4となりあっさり寄せられてしまいました。
<反省>
・図1で▲26歩がうまくいかない誤算に気づくのが遅れたこと、△86歩からの攻めを見落としたのが1つめの失敗
・図3で▲67金引 △68銀成 ▲同金と自玉の固さを優先する指し方を選べなかった
 →自玉の安全が第一の考えに沿えなかった、飛車を取られたくないという気持ちが勝ってしまった

自玉がを安全にしないと、最近のテーマである長い終盤戦にはなりません。
急所の局面で優先する価値観はやはり第一は自玉の安全ということを改めて体に染み込ませないといけないと思いました。

と、ここまで記事を書いた後にコンピュータに検討してもらったのですが、
△67銀の局面はなんと先手優勢とのこと
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ここで▲23歩とたたくのが好手で、
(1)△同玉だと ▲67金 △同成銀 ▲56角 で王手銀取り
(2)△同金だと ▲7二飛△4二金打▲6七金△同成銀▲5六角 で先手よし
とのことでした。
▲56角のラインはなんとなく見えてはいたのですが・・・
とりあえず1本たたくというのが大事なんですね。勉強になりました。

攻めつづけて勝ち

図は相振飛車の中盤戦です。先攻できたのでいかに手をつないでいけるかという局面です。
<図からの指し手>
△6四香 ▲6六金
△同香 ▲同角
△8五歩 ▲8四香
△同銀 ▲同角

「自玉は鉄壁なので手が繋がればよし」という方針の元に香車と金の交換を強要した▲66金から攻めを継続

<図からの指し手>
△6四歩 ▲5四銀
△7三金寄 ▲同角成
△同金 ▲8四歩
△1五歩 ▲6三金

97手目▲63金の局面では駒損も回復し一方的に攻め込み勝勢を築くことができました。
短い時間の将棋ではやはり玉を固めてガンガン攻めるが有効ですね。

ブログに将棋の局面図を簡単に投稿する

今回ブログを引っ越す理由になった、はてなブログに将棋の局面図を簡単に投稿する方法をご紹介します。

 

■用意するもの

はてなブログ

・将棋ぶらうざQ

Google Chrome

 

将棋ぶらうざQは棋譜の管理ソフトです。棋譜の管理以外に、分岐を残したり、将棋ソフトに検討させたり、観戦ができたり豊富な機能があります。

将棋ぶらうざQ

f:id:kohshogi:20160815150357p:plain手順1 将棋24で対局が終わったら棋譜を将棋ブラウザに貼り付ける

手順2 ファイル→局面画像出力ボタンを押す

f:id:kohshogi:20160815151119p:plain

手順3f:id:kohshogi:20160815150357p:plain クリップボード出力ボタンを押す

手順4 はてなブログGoogle Chromeで開き、記事作成ウインドウで貼り付ける(ctrl+v)

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FC2ブログだとファイルを一旦PCのディスクに保存→アップロード→挿入という手間があったのですが、本手順だと非常に簡単になりました。

ちなみにctrl+vで貼り付けられるのはGoogle Chromeのみのようです。

長い終盤戦が指せた

終盤戦で辛抱できずに負けてしまうのが最近の課題だったのですが、本局はうまく指すことができました。

図は相振飛車の終盤戦です。先手が飛車を切って後手玉を寄せにきたところです。

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<図からの指し手>△7一銀 ▲6一金 △7二銀 ▲6二銀 △8三王 ▲7一金 △1六歩 ▲同歩 △4六銀

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一旦△71銀〜△72銀と受けて面倒を見てから、△46銀と反撃に行ったのがいい判断でした。

127手目では△27銀から攻める手を考えていたのですが、△27銀▲39玉△38銀成などと、攻めると銀を1枚渡してしまい、後手玉に詰み(▲62銀〜▲72銀)がありました。

攻めたいのをぐっとこらえて一旦受けに回ってから反撃する、長い終盤戦を指すという目標をクリアできた一局になりました。