将棋上達日記(雁木・相振)

将棋24で三段の筆者の対局日誌です。雁木・相振飛車で戦っています。

遊び駒を使って戦力不足を補う

24高段者の対局から。
図はお互いの攻めが一段落したところで、駒の損得はなし、手番は後手、玉の硬さは先手だが後手は玉が広い、駒の効率は先手は銀が遊んでいて、後手は飛車がひどい駒です。
後手を持って見ていたのですが、ここからの三手にびっくりしました。

<図からの指し手>
△6五歩
▲4六角 △6六歩
▲9一角成 △7三飛


△65歩と指してはじめ意味がわかりませんでした。
続けて△66歩でようやく理解。
後手は戦力不足なので、歩を攻めに使おうとしたのですね。
そしてその後の△73飛にさらにびっくり。
香を取らせて馬筋に飛車を持っていく。思い浮かばない手です。
とにかく飛車を遊ばせないぞという意志のはたらいた一手でした。

<図からの指し手>
▲3四桂 △3三王
▲3六銀


先手も負けじと遊んでいた銀を使いに行きました。
王様を呼び込んで遊び駒に近づける手がうまいですね。
▲36銀は王様に近づきながら飛車の横利きを通す一石二鳥の価値の高い手です。
このあと先手が勝勢になったのですが、後手の玉が中段をうろついて逆転勝ちしました。
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<ポイント>
・戦力不足の時に相手陣に攻めかかってはいけない
・遊び駒を活用して戦力不足を補う
・王手をかけて相手玉を遊び駒の近くに呼び寄せると遊び駒が働いてくる