玉に向かってまっすぐに駒を進める
図は24高段者の対局から。角桂交換が行われて第二次戦いに向かっている局面です。駒の損得はなし。陣形のバランスが先手がよいのでここからどういう方針で進めていくか。
<図からの指し手>
▲4一角 △6五歩
▲同歩 △5六歩
▲同銀 △5二歩
▲4五歩 △5三銀
▲4四桂 △同銀右
▲同歩 △同銀
私の予想は▲41角〜▲74角成で馬を作るか、▲15歩〜13歩〜14歩〜26桂を狙うかかと思ったのですが外れました。
先手は▲41角と4筋の位を生かして4枚で守っている固そうな後手陣に襲いかかりました。駒が王様に向かって真っ直ぐに進撃していってますね。
<図からの指し手>
▲3二角成 △同王
▲2一銀 △2二王
▲3二金 △1三王
▲1五歩 △同歩
▲1二歩
▲32角成〜▲21銀で後手陣を一気に崩壊させてしまいました。
最後の図がすごいです(笑)。まさに”玉は包むように寄せよ”のお手本のような図です。
78の金があたりになっていて先手も危ないのですが、▲17金〜▲26歩と決めるだけ決めて▲68金と手を戻す、そして33金の詰めろを間に合わせるという決め方が勉強になりました。
■ポイント
・駒は玉に向かって進めることを第一に考える。
本譜は角桂飛と4筋の歩で攻めきれると先手が判断していた
・決めるだけ決めてから手を戻す
・玉は包むように寄せろ