将棋上達日記(雁木・相振)

将棋24で三段の筆者の対局日誌です。雁木・相振飛車で戦っています。

最後にワンチャンの局面を作り出す

24高段者の対局から。
図は先手が後手を寄せに行った局面です。
14歩が厳しく先手が手番を握ってそのまま勝つのかと思ったのですが、ここから後手の反撃が勉強になりました。

<図からの指し手>
△1七歩
▲1三歩成 △同王
▲1七香 △1五歩
▲2五金 △3四銀
▲3五馬 △同銀
▲3四桂 △2四金
▲1四歩 △同金
▲1五香


まず△17歩と垂らしました。これは観戦中は意味がよくわからなかったのですが、放っておくと次に△16桂と打ちますよということのようです。先手は桂馬を取って▲17香と王手しますがそこで再び中合いの△15歩。先手の猛攻が続いて取られた34の桂をもう一度打ち、寄せの手筋200に出てくる▲14歩〜15香を見て先手が勝つと思っていました。ところが・・・

<図からの指し手>
△1六桂
▲1八玉 △1五金
▲同金 △1七歩
▲同桂 △2六桂
▲同歩 △2九角
まで後手の勝ち


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△16桂〜△15金〜△26桂〜△29角がすごい手順でした。
先手陣は桂桂香角が入ると詰んでしまうのですね。(▲29玉に△27香で詰む)
△15歩と垂らして香をおびき寄せて最後に質駒を取って勝つ。
先手も勝つ手段があったのかもしれませんが、後手の素晴らしい逆転劇でした。
■ポイント
・何の持ち駒があって、どんな条件になれば詰むのか、を把握していた。
 持ち駒 桂桂香角、条件△16桂と打てること
・質駒を持ち駒として考える
・最後にワンチャンの局面を作り出すために自玉の守り駒を持ち駒に変える(△34銀〜△35銀、質駒として取れる状態にする(△15歩)